★48年を振り返って  大石CL外来通院:ひろかり

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48年を振り返って

私は、この48年間を生きて「普通に生きる生活」を送る中で、それがどれほど難しく厳しいものかという事を、他の人よりも強く感じています。それは、私の過去が「普通」ではなく、人の道徳から外れた人生だったからです。
私は、前科という重い鎖をかけられた秘密を持っています。人様の前ではとうてい話ができない事ばかりして来ましたが、こんな私の支えとなっているのは娘と息子の存在です。とは言え、出たり入ったりの私が育てた訳ではありませんが、こんなダメな私ですけど子供達を忘れた事は一度もありません。いつも、「今度こそまともになって子供に逢いに行こう、今度こそ普通の人生を送って子供を迎えようと」思いながら、48年という長い歳月が過ぎてしまいました。
ですが、やり直すには決して遅くはないと思います。そう気づいたのは約2年前でした。ですから、私が「普通」の暮らしを始めてからまだ2年しか経っていません。されど2年 ! この2年間に気持ちの上でも大きく成長できたと思います。まずは一日一日の積み重ねが大切だということ・・・人の人生なんて本当にあっと言う間に過ぎてしまうんだなぁ・・としみじみ思います。「普通」に生きていく上で「普通」って簡単なようで難しい事だけど、今ほど一番幸せだとかみしめた事はなかったと思います。
今は病院や教会、そして職場のボランテイアの人達に支えられていますが、少しずつ・少しずつ前進していけたらと思っています。人間は決して一人ではないって事だけは忘れないでください。

平成26年2月27日 大石クリニックにて表彰の日に ひろかり