収監者 Bさんとの文通

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収監者

Bさんとの文通

大石クリニックHPトップページ
及び 当掲示板No.555 以降Bさんとの文通参照

Bさんからの手紙

鈴木達也様
 返事、遅くなりました。
 私は母を通じて大石クリニックの事を知り、文通を始め、自分が病気だと気づく事が出来ました。
 もし、大石クリニックの事を知らずに、文通を始めなければ病気だと気づかないまま刑務所に務め、同じ過ちを起こしていたと思います。
 しっかりした気持ちを持ち、病気としっかり向かい合えば更生できると知り、そして前回の手紙でYさんからの伝言を読み、あらたに頑張ろうと強い気持ちを持つことが出来ました。ありがとうございます。
 今はまだ拘置所で一日一日を過ごしています。刑務所でどんな仕事をするのか、どんな資格が取れるか、分かりませんが、精一杯頑張ります。

            平成23年5月29日 B 
                    

Date: 2011/06/03/16:56:13 No.658

Re:収監者との文通

Bさんとの文通

Bさんへの返書

前略
 お手紙有難うございます。治療と更生に向けての強い決意に満ちた文面を嬉しく拝読しました。又、Yさんからの刑務所体験に基づく伝言も御心の琴線に触れたようで、これまた嬉しく思っています。こういう依存症という病気と闘い更生の道を歩む同病者の体験談には病気治療の特効薬的な要素があると言って良いでしょう。
 殆ど時を同じくして、Bさんと同じ性依存症により同じ性犯罪を犯し、やはり現在拘留中の方から手紙が届きました。手紙の中で、今度こそ更生しなければ自分の今後の人生は無きに等しいとの思いから来る不安や恐れがあると述べながらー(以下手紙の引用)―『・・そんな折に私がお世話になっている弁護士の先生から大石クリニック様の事を紹介して頂きました。差し入れて頂きました≪依存症のすべてがわかる本≫ を読みました。・・・依存症の特徴を読んだ自分も依存症なんだと思いました』と書かれています。そして、その次に届いた手紙で『・・自分が性嗜好障害という依存症の病気の可能性が高い事に気づきました。もし、この事に気づかなかったら、私は刑務所を出た後、間違いなく同じ過ちを繰り返してしまうと思います。・・』と書かれています。正にBさんと同じ境遇の同じ時点で、今のBさんとそっくりの思いを述べられています。仮にその方をDさんとしましょう。もし、そのDさんとBさんが会って体験談を語りあったら、二人の間に深い共感の思いが通じあうことでしょう、そして、それが依存症治療に大きな力となる事でしょう。残念ながら今の状況下、今の段階ではDさんを直接御紹介する事ができませんが、いずれ外に出て自由の身になれば、そんなDさんのような仲間と自由に触れあい、太い絆を作ることができるでしょう。その時まで更生と社会復帰への希望を持って一歩一歩と歩みを続けて頂ければと思います。
 そんな期待を胸に今日はこの辺で失礼します。梅雨の折、くれぐれもお身体をご自愛下さい。又のお便りをお待ちしています。
                       草々
   平成23年6月4日
    大石クリニック相談員 鈴木達也追
 
追伸
 文中で御紹介したDさんの手紙(掲示板コピー)を同封します。個人的な反省や誓いのみでは対応し切れない、どうしても治療が必要な病気である事をDさんの体験談が事実で教えてくれているように思います。

Date: 2011/06/03/17:18:20 No.659