Cさんからの手紙~①

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Cさんからの手紙~①

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及び 当掲示板No.555 以降Kさんとの文通参照

大石クリニック相談員 鈴木達也様

前略
 2月20日付のお手紙、部屋には2月29日に届きました。大変有り難く拝読しました。
 さて、私の刑務所内での性犯教育が本格的に始まり、第4回目となりました。5人のグループミーテイングであり、大石クリニックのミーテイング時と同様に4つのルールがあります。①:外部に他人の情報を漏らさない。②:お互いに尊重しあう。③:率直に話す。④:人の話は最後まで聞く。などです。
 そして、この教育の大石ミーテイングとの違いは、プログラムテキストが第1科から第5科までの5冊があり、ワークブックが第1科から第5科までの5冊があります。それにハンドブック資料編が1冊で合計11冊の本があります。今は第1科ですから、プログラムテキスト、ワークブックの各第1科とハンドブックの3冊で教育されているわけです。
 そして、自分史を書いて、それをグループの人同士で一人30分の発表をし、他人からの意見や感想等を聴き、自分自身に良い事を取り入れて行くというものであります。そして、再犯しない自分を理解するというものです。
 その他には、「セルフ・マネージメント・プラン」、「コーピング・スキル」、「セルフ・トーク」、「セルフ・モニタリング」、「リラクセーション」、「認知のゆがみ」、「慢性・急性トリガー(きっかけ)」などがテキストに書かれています。
 そこで、話は変わりまして、鈴木さんのお手紙の中では、大石ミーテイングでは私の知らない事が取り入れられていて、私が大石に行っていた時とは大分違うみたいですね。1週間/7日間の内の日々の24時間の生活予定を書き込みますと書かれていましたが、これもまた大変な事ですね !

それから、私が手紙に書いた仏教の話ですが、確かに、死後の三途の川のことも悪く受け止め過ぎなのかも知れませんが、私はそういう事を信じて悪い事をする者はそうなるのだ!と自分に言い聞かせようと書いてみたのです。仏教の教えとは非常に厳しい面と、非常に優しく許す面との二面性があるのですね。仏教に帰依した者は、懺悔をすればその罪は消除されるとあります。たとえば、妙法蓮華経仏説観普賢菩薩行法経には「一切の業障海は・・・慧日能く消除す」とありますから、そこで重要な事は、悪い事を行った者が「どうせ俺は地獄行きだから」と、投げやりにになって又悪い事をするのを防ぐ為に、懺悔をすればその罪は消除されるのです。しかし、懺悔に甘えて、悪い事をしても「あやまれば大丈夫」と繰り返す事を防ぐ為の厳しさがあるのですね。
 私は仏教に帰依した信仰者・信徒なのですが、それにも拘らず刑務所に6回目の服役です。正式な懺悔をお寺で行っていないのですが、その懺悔というのは、他の大勢の信徒の前で自分の罪を発表するものです。恥を晒すのです。また懺悔にも「罪の後に懺悔し、懺悔の後に罪を犯せば、その後の懺悔は消え難し」ともあるのです。
 ですから私は、甘える事なく自分に言い聞かせる為に、少し強く仏教の教えで厳しく述べたのでした。今後自己の再犯をなくす為です。
 また、その他には、鈴木さんの計20年間の平均飲酒量計算や、プロ野球打者の年間打率についての分かり易い譬え話は非常に「なるほど」と思いました。良い説明ですね。
     (容量不足により ↓No.734へ続く)
     

Date: 2012/03/23/12:48:37 No.735