断ギャンブル 1年4か月

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『素直な心になりましょう』                                                          

ギャンブル依存症の、М(49歳)です。

私は、2012年10月より、大石クリニックにお世話になっております。長年のギャンブル歴で、通院に至るまで度重なる借金をし、会社生活・私生活に問題があるとわかっていても、ギャンブルをやめられませんでした。通院してる間も、借金していることを隠すためにウソをつき、そのことがバレて、もうどうにでもなれ!と自暴自棄な状態でした。妻はこんな私でも見放さず、毎日泣きながら治療を勧めてくれました。翌年1月に会社に病状を説明し、休みをいただき、専門病院に4カ月入院することにしました。この病院は、主治医の副院長先生の推薦で、内観療法で有名な病院でした。いわゆる精神病院なので、敷地内からは出られないのですが、比較的自由な時間が多く、非日常的な場所でした。入院生活は、アルコール依存症の方に交じっての共同生活で、週二回のミーティング、日々の日常内観(1時間)、過去の自分を調べる集中内観(1週間×2回)以外は自由時間でした。

私たちギャンブル依存症になってしまったものに特効薬はありません。また、完治(完全回復)する病気ではないのです。内観療法で、過去の自分を調べていくうちに、両親もギャンブル好きで私も小さいころから、親が休みの日に、パチンコ店や競艇場につれて行ってもらったことなどを思い出し、やはり生い立ちに影響があるのではと思い両親に対する嫌悪感を持ちました。しかし、もっと内観を続けていくうちに、自分が大人として、自己責任を持たないといけない人間にならなければいけないのに、どうして親の影響にしてしまうのか?という疑問がわいてきました。逆に、長年汗水流して働く親の姿を思い出し、自分も含めて3人の子供を、大変苦労をして大きくなるまで育ててくれたということに気づきました。ギャンブルをただやりたいために、借金する、ウソをつく、妻を裏切る。すべて自分が誤った判断をしてきたこと。『すべては自分で起こした問題で自分に責任がある』ということに、やっと気がついたんです。

ギャンブルを絶つということは、簡単には行かないんです。自分の都合の良いようなこと(ウソ)を言って、生きてきた事に対し、素直にも反省し、入院中の内観面談では、何度も泣きました。

退院後、大石さんに3カ月毎日通院し、会社の上司、産業医の先生の支援もあり、6月には復職することもできました。最近は、全国への出張や責任ある仕事も任せていただけるようになりました。まだ社会的にはカードを持てない信用のない立場です。しかし、少しずつ身近な信用を重ねて、今まで迷惑をかけた分、自分が同じ問題を繰り返さないことを肝に銘じ、毎日を正直に、素直に生きていこうと決めています。今まで見捨てずに、こんな私を泣きながら信じてくれた妻に感謝しています。大石さんは、土曜ミーティングに定期的に参加しています。これからも大石さんには、お世話になっていきますので、副院長先生・スタッフの方どうぞよろしくお願いします。

(追伸)自分が病気であることを認めること。お金を持たないこと。これが最初の一歩です。