断薬１６年おめでとう！

～本人～　　　　　　　　　浅山まずし　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 薬物依存の治療を始めて１６年仕事についたりやめたりのくり返しでした。若い勢いのある人達や小手先の芸で人を食いものにする悪知恵の働く人間達と共に生活し働いていましたが、やっと心身共におだやかでリラックスできる時間を過ごせるようになってきました。何度も廃人のようになりましたが、時間をかけて、病院や国の保護を受けて立ち上がる事ができました。表面的な意識の中では色々な思いを生じますが、その奥には何も無い意識があるようです。その何も無い意識の中に自分の身をおくことで常におだやかで満たされている心境でいられるようです。この時間が１日のなかで大半を占めるようになってくれば、人からのいやな思いも感じなくなってきました。それが仕事の時間まで占め始め、今は苦しい思いをした報いが実り始めたと思っています。又、人を苦しめたものもその報いを受けるだろうと心に言い聞かせて満たされています。

 ～担当～

 断薬して１６年おめでとうございます。

１６年薬をやめ続けることは大変なことだと思います。大変なこと、悩み苦しんだことも数多くあったことでしょう。前向きに、あまり頑張りすぎないでやっていきましょう。元気な顔で来院されるのを楽しみにしています。（外来担当より）