『母』 大石CLリカバリー職員・鈴木達也

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この投稿文は、横浜断酒新生会結成40周年記念機関誌
=≪「かたらい」No44≫より、同会及び筆者の同意を得て
転載するものです。画像
 
  「母」
    横浜断酒新生会
    神奈川支部・鈴木達也
 この写真は、母(八十四歳)の
ミシン刺繍作品です。
 十四年前、アルコールが原因で失業し、無一文とな
り、妻と別居し、実家で一日中酒を飲みながら居候生
活をしていた私を、母は必死の治療ルート探しの末に
アルコール専門治療に繋げました。
そして毎日、私をアルコールデイケアと夜の自助グ
ループに送り出した後、私の居ない家で、この道二十
五年(当時)の足踏みミシン刺繍に打ち込んでいまし
た。それが私との共依存の防止に役立ったのではない
かと思います。私が断酒を継続して自立可能な仕事に
就くまでの一年半、母は仕事の問題で私の心を追い詰
めた事は一度もありませんでした。
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