断酒2年にあたって:大石CL外来通院 ぼけ之介

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← 表彰状
      ぼけ之介殿 
あなたは当院に通院され
て、日々努力を重ね、
2年間の断酒を達成され
ました。その努力に敬意
を表し。ここに表彰いたし
ます。             
  
平成23年12月1日
 大石クリニック副院長
      大石裕代 印
≪表彰状裏面≫
断酒2年にあたって:大石CL外来通院 ぼけ之介
晩秋の夜、ミーテイングを終えると、いつも軽い脱力感がある。「疲れましたか?」若いスタッフから声をかけられた。
「あなたとマトリックスで初めて会ってから、もう2年になるんですね」 「長かったですか?」
「・・・いや、短かったような気がする」
 妻と妹に抱えられて、大石クリニックに来た。まともに歩くこともできなかった私に、「このまま飲み続けていれば、死にますよ。それとも、お酒やめますか」先生は聞いた。
「・・・やめます」
「こんなに心配されて、あなたは幸せですね」とも先生は言われた。点滴を受けて帰ったその日から2年と3ヶ月が経った。
 自分は、もっと出来なくてはいけない。弱味を見せてはいけないと、肩ひじ張って生きてきた。酒の陰に隠れて生きてきた。最後には巨大な酒びんに飲み込まれていくような気がした。 40年飲んできて、初めて酒をやめた。
「私はどのように生きたら良いでしょうか?」
「あなたは、そのままで良いと思います」と先生に言われて、
「まあ、いいか」と考えるようにしながら、酒の仮面をかぶらずに、毎日生きている。