Aさんへの返書

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Aさんへの返書

管理人
前略
 お便り有難うございます。大変嬉しく読ませて頂きました。何よりも先ず、簿記三級に合格された由、おめでとうございます。なんだか自分の事のように嬉しくて、お祝いにそちらまでとんで行きたいような、そんな思いさえ感じています。努力して一つの目標を達成した喜び、それはバカラで勝った時の一瞬の刹那的な喜びとは全く質の違う、建設的な中身を持った喜びだと思います。この喜びを忘れないようしっかりと噛みしめて下さい。そして又、この喜びを次の目標への糧として、次は簿記2級合格に向けて頑張って頂ければと念じております。
 さて、「断バカラ」で生じる「空白の時間」をどう埋めれば良いのか?の問題に触れてみたいと思います。私の前回の手紙では、簿記の勉強も空白時間を埋めるのに役立つでしょうとの意味あいの文章を書いたと思います。それ以外にもAさん自身色々とお考えのようなので、無理の無い範囲で可能かつ有効な方法を実行すれば良いと思います。同時に最も有効な方法として言えば、やはり自助グループへの参加だと思います。Aさんの場合、以前ならバカラに走っていた時間にギャンブラーズアノニマス=GAに参加するのが最良の方法の様に思われます。依存の分野は異なりますが、長年に亘って酒を断っているアルコール依存症者への「あなたは自助グループに参加していますか?」とのアンケート調査によれば、その90%以上がYESと答え、残りの何%かも、AAや断酒会に理解を示していたそうです。具体的な調査資料はありませんが、ギャンブル依存症の場合にも基本的には同様の事が言えると思います。逆にいえば、自助グループに参加しなければ依存症者の「断~ギャンブル・酒・薬・・・」は困難というのが客観的な現実のようです。前回の手紙で「忘れないこと」の大切さについて書きましたが、その為にも自助グループは不可欠なように思われます。
 GAの資料を同封しますので、参考までに目を通して頂ければと思います。
 寒い日がもう暫く続くと思います。そちらは横浜よりもっと寒いと思います。風邪などひかないよう健康には充分注意して下さい。
                                     草々
     平成22年2月2日
      大石クリニック相談員・鈴木

Date: 2010/01/30/15:48:09 No.473