回復の喜び
- 2007.12.07
- 体験談-アルコール依存症 依存症体験談
デイオーエム S・S
11月17日から待ちに待った社会適応訓練を始めました。6月の末からオーエム内のトイレ清掃を5ヶ月間ボランテイアで行い、今回の訓練に至りました。訓練職場に通う道中で先輩の訓練生とお喋りしながら通勤していますが、そこでの喜びの分ち合いがすごく楽しく、日々その喜びがこみあげて来ています。アル中になってコンプレックスに押しつぶされそうになっていた数年前の日々が悪夢だったようにさえ思われます。
社会復帰の前に訓練をした方が良いとの主治医やワーカーさんの勧めで訓練仕事を始めましたが、今思うに、焦って一般の職につくより良かったと思います。やはり、まずはなまった心と体を訓練する必要性を感じています。私のようなコンプレックスの塊りになっていた人間が一般社会で働くには、やはり、周囲の人々と協調する為の訓練期間が必要なんだなと思っています。
そんな思いで仕事を続けている中で、徐々に将来への明るい希望も持てるようになって来て、それがすごく嬉しく思えるのです。苦しかった過去から抜け出せる喜びなのです。-----父はアルコールが原因で亡くなりましたが、母は今も元気です。私の回復を喜んでくれる母の顔が今から楽しみです。又、私のような重症患者の回復が同じ病気の仲間の励みになれば、それは私自身の励みにもなります。そんな思いの中で迷路の時代から脱け出そうとしている「今日」に大きな、大きな、口では言い表わせないほど大きな喜びを感じています。
でも、喜びのあまり頑張りすぎて疲れてしまうことがあります。その疲労から来るストレスに注意しなければなりません。過去の私は頑張り過ぎ、突っ走り過ぎて疲れ果て、そして「疲労回復剤」のお酒に走り、いつのまにやらアルコール依存症という病気にかかっていたのです。回復の喜びが原因となって又同じテツを踏んでは、何の為の断酒で、何の為の回復なのか分けが分からなくなってしまいます。そうなっては悲劇というか、傍目(はため)から見れば喜劇とも言える結果となってしまうでしょう。そうならないよう、今行っている社会適応訓練の中でも頑張り過ぎの心をコントロールする術(すべ)を学びつつ、焦らず、ゆっくり、一歩一歩、着実に、前へ前へと歩いて行きたいと思っています。
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