当院・大石雅之院長の横浜断酒新生会結成40周年記念誌への祝辞
- 2009.07.30
- お知らせ
この記事は、横浜断酒新生会結成40周年記念誌
≪「かたらい」No44≫より、同会の同意を得て転載
するものです。
併せて、当院関係の同会会員・家族10名の投稿
文も同会及び筆者の同意を得て転載致します。
「四十周年記念大会おめでとうございます」
(医)祐和会大石クリニック 院長・大石雅之
横浜断酒新生会の
結成四十周年、誠におめでとうございます。
思い返しますと。三十年ほど前、川崎の断酒会に居
られた患者さんと出会いました。その方は六十代で他
界されましたが、息子さんもアルコール依存症になり
、今当院で治療を受けながら自助グループにも参加し
ておられます。そういう親子二代の患者さんに接する
たびに、この病気が親から子へと遺伝する世代連鎖の
病気だなあとつくづく感じざるを得ません。今回の記
念大会では孫世代の患者さんにもお会いするかも知れ
ませんね。
二つ目のお話として、当院のリカバリー(回復者)
スタッフについて触れさせて頂きたいと思います。当
院では、貴会その他で断酒を継続し、回復されている
皆さんにリカバリースタッフとしてのお仕事をお願い
しております。この病気は治癒はしないけど断酒によ
って回復は可能な病気です。その事をミーテイングの
司会、その他の患者さんとの触れ合いを通して身をも
って示して頂く事によって、当院でも大きな戦力とな
っております。そういう回復者を生み出して頂いてい
る貴会に対し、この場をお借りして改めて感謝の意を
表させて頂きたいと思います。また、以前当院の患者
さんで、貴会中支部に所属されていた故Tさんがリハ
ビリ訓練の一環として行っていた中区不老町での道路
清掃の作業が現在でも当院患者さんによって受け継が
れています。ここにも、貴会々員と医療機関の緊密な
絆を感じております。
三つ目の話題に移りますが、貴会も所属しておられ
る神奈川県断酒連合会では、現在ホームページの開設
をご準備中で、七月の記念大会時には既に公開されて
いる予定とお聞きしております。四十周年記念大会と
併せておめでとうございます。当院でも四年前にホー
ムページを開設致しましたが、それにより、依存症に
悩み、苦しむ数多くの方々が治療の道を見つけ、回復
の途についておられます。その立場から、貴会も含む
新しいホームページの開設、公開を当院も医療機関と
して心より期待しております。同時にこの文明の利器
が貴会の益々のご発展に寄与するよう祈念致します。
最後になりましたが、この記念大会を機に、貴会が
港都横浜の断酒の灯火としてより一層のご発展をされ
るよう、心より祈念して祝辞とさせて頂きます。
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