Yさんとの文通
Yさんとの文通
大石クリニック
<投稿No.555 「大石クリニックより」からお読み下さい↓>
★性犯罪により拘置中のYさんからの手紙
はじめまして
お手紙拝見いたしました。誓約書も送らせて頂きましたが、正直なところ今の自分の病気がどのような物かという話になりますと、よく分からないのが現状です。自分が何故このような事件を起したのか、自分でも分からないので治療できるのか心配ではありますが、確実に治療したいと強く思っておりますのでご助力お願いします。
今回は少ないですが、またお便りを送らせて頂きたいと思います。
2010年8月25日 Y
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★Yさんへの返書
Y様
こんにちは、大石クリニックの鈴木です。
お便り拝見しました。まだ自分の病気がどういう病気なのか分からないので、治療しても同じ犯罪を繰り返さないか否か分からないので不安だとの由。でも、自分が性依存症という病気だと気がついただけでも大きな一歩を踏み出していると思うのです。その事に先ず確信を持って欲しいと思います。
その先の事が未だ分からないのは当然の事です。先の事は、この先の当院との文通や、通院、カウンセリングや同病の治療仲間との触れ合い(ミーテイング)の中で徐々に見えて来ます。もっと言えば、治療、回復の1歩1歩が進む中でしか先の事は見えて来ないと言って過言ではないでしょう。例えて言えば、東京駅に停車中の新幹線の車窓から名古屋や大阪の景色が見えないのと同じです。名古屋の景色は、回復の道を歩んでいる仲間(名古屋まで到達している仲間)が教えてくれるでしょう。
ですから、今先の事が分からなくても焦る必要はありません。今、大事な事は、「病気自覚」駅から次の「治療開始」駅に向けて出発する事だと思います。その先の事は次の駅に着いてから考えましょう。先ずは今できる事から始めましょう。焦らず、ゆっくり、1歩1歩と・・・・。
短文ながら、先ずは取り急ぎご返事まで。残暑がもう少し続くようですので、くれぐれもお体をお大事に。次のお便りを楽しみにお待ちしております。
平成22年8月31日
大石クリニック
相談員(文通担当)
鈴木達也
Date: 2010/09/09/21:29:13 No.556