ふれあい一泊研修会に参加して わくわくワーク大石:霜田英之

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この寄稿文は、横浜断酒新生会機関誌「かたらい」No,48より、同会及び筆者の同意を得て掲載するものです。
「ふれあい一泊研修会に参加して」  緑支部・霜田英之
  去る九月四日、横浜あゆみ荘で開かれた第12回横断ふれあい一泊研修会に参加させて頂きました。
少々自己紹介させていただきますと、私は現在休職しており、今年の6月から大石クリニックでアルコール依存症の治療と復職するための訓練を受けております。断酒会には所属しておりませんが、治療の一環として断酒例会に出席させて頂いており、日頃から大変お世話になっております。従って、研修会へは一般からの参加ということになりました。(注・筆者は寄稿後緑支部に入会―編集部)
 さて、研修会の順を追って感想等を書かせて頂きますと、会はまず参加者の体験発表から始まりました。私にも発表する機会を頂きましたが、研修会には主催の横浜断酒新生会以外の断酒会の方々が大勢参加されており、普段の断酒例会では耳にすることができない貴重な体験談を聴くことができました。
 
 続いて、独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センターの医師中山秀紀先生による講演「アルコール依存症とうつ病」を聴講することができました。とても興味深いテーマです。私は数年前からうつ病を患っています。一時は回復したものの、アルコールの問題もあったため今年の春に再発しました。その際に、うつ病再発の原因としてアルコールの問題を指摘され、アルコール依存症の専門医の受診を勧められたことがきっかけで依存症の治療を始めました。このような経緯もあり、講演の内容に自分自身の症例を重ね合わせることができたため大変勉強になりました。詳しい内容は割愛しますが、それによると、アルコール依存症の合併症としてうつ病を患うケースは少なくなく、それらは密接に関連していて互いに悪循環を引き起こす原因となっている。通常こういったケースでは、アルコール依存症の治療として断酒をすることから治療を始める。断酒を継続することでうつ病が治癒することもある。そして、断酒の継続には適切なストレス解消手段が必要であるとのことでした。私自身のケースを鑑みると、うつ病の治療としてアルコール依存症の治療を始めたことに間違いなかったと確信しました。また、治療を続けることでう
つ病が治癒するかもしれないとのことなので、治療を継続する励みにもなりました。
 
 約1時間の講演の後は夕食を摂り、その後4つのグループに分かれて通常の断酒例会と同様のスタイルで、参加者の体験談を語り合いました。
 
 二日間行われた研修会のうち初日のみの参加となりましたが、質・量ともに大変満足しました。なにより、普段お目にかかることのない方々の体験談を聴くことができたことが最大の収穫でした。今後の研修会はもちろん、引き続き断酒例会にも出席させていただきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。