翔べない翼 : デイ大石 S,O

NO IMAGE

アルコール依存症と宣告されて2年と2ヶ月になりますが、幸いにもスリップ(再飲酒)無しで今日まで到っています。これもひとえに、私が今通院している大石クリニックの院長をはじめ、スタッフの皆様、AAグループの仲間の支えによるものと感謝しています。
私をはじめ他の依存症の方々もそうだと思いますが、少し良くなり安定した生活が続くと、自由という名の翔べない翼を使って羽ばたこうとします。ひょっとして自分はもう治癒したのではないか?お酒をコントロールして飲める様になったのでは?と勘違いしてしまいがちです。そんな時私は、思い出したくない過去、もう触れたくない過ちをもう一度掘り起こし、自分自身を見つめ直すことにしています。今の世の中のシガラミについて行けなくなった時、又は、どうしようもない壁にぶつかった時に誰しもが自由という名の翼をひろげ翔び立とうとします。その困難から逃げようとします。でも楽になれるのは一瞬だけだという事を忘れないで欲しいと思います。、何故なら、「自由」という言葉には必ず「責任」という言葉が付随しているのだからです。
私はこの先あと何年生きられるかは分かりませんが、自由という翔べない翼を求めるのではなく、1歩1歩と自分の足で大地を踏み締め、確実に飲まない人生を歩んで行きたいと思います。