酒害相談員一般研修会に参加して 中村武雄:大石CL・リカバリー職員(AL症本人)
- 2007.12.07
- インタビュー 体験談-アルコール依存症 依存症体験談
去る7月9日、横浜の青葉区にて開催された県と横浜断酒新生会共催による酒害相談員一般研修会に参加させて頂きました。講師は私が勤務している大石クリニックのワーカーさんの平林潤子さんで、講演テーマは「アルコール依存症と家族」でした。平林さんとはいつも職場でお会いしながら色々とお話をお聞きする機会もあり、仕事や私が所属する断酒会の活動にも大きな力を頂いています。その平林さんから酒害者の家族についてのまとまったお話をお聞きできる機会とあって、私も胸の期待を膨らませながら参加させて頂きました。期待を膨らませたのは二つの理由からでした。
一つには、私も大石の「家族教室」や断酒会の「家族会」の存在はもちろん知ってはいるのですが、酒害者本人としてそれに参加する機会はなく、だからこそ今回の研修会は「酒害者の家族」について勉強する絶好の機会だと思ったからです。
二つ目には、私も酒害相談員として酒害者本人や家族の相談に応じる機会が多いのですが、先ず初めに相談にやって来るのはその殆どというか、99%が家族です。その意味で今回の「家族」をテーマとした研修会に強い関心を持って参加させてもらいました。
平林さんの講演を聴いて、家族の心の痛み、苦しみを改めて実感できたと思います。最初に相談に来た時の奥さんの顔の引き攣り、弱みを見せまいとする表情の話に、アルコール依存症という病気が家族を巻き込む病気である事を改めて実感しました。でも、そんな奥さんが家族教室に通う内に顔に笑顔を浮かべるようになるとのお話に、本人はどうであれ、先ず家族から回復できる病気である事を頭の知識としてだけではなく心の実感として感じ取る事ができたと思います。それというのも、平林さんが何年にも渡るワーカーさんとしての実際のお仕事の中で家族の方々と接触してて来られた体験に基づくお話なればこそ私の胸に実感と確信を与えてくれたのだと思います。この実感と確信を今後の私自身の相談活動の糧として行きたいと思います。
今回の研修会に参加して本当に良かったと思っています。有難うございました。
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