Ｃさんからの手紙～①

Ｃさんからの手紙～①

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及び　当掲示板No.555 以降Ｋさんとの文通参照

大石クリニック相談員 鈴木達也様
前略
　３月２３日付のお手紙、所内の部屋には３月３０日に届きまして、嬉しく拝読しました。鈴木さん自身の断酒会や、相談員としての仕事も有り、何かと忙しいので多少返事が遅れても仕方が無いと思っていますから、あまり気にしないで下さい。
　私も今は、性教育の書き物・「自分史」を書くことで少々忙しくなっています。又、最近色々と考え方も良い方向へと思考するようになりました。以前は、ただ単に教育を受けるという感覚でした。ですが、この教育は自分の為だとはっきり思えるようになり、日々の生活の中でも一日を有意義に過ごそうと考えて、、
、所内での特別備付官本貸与の本を借りて読んで自分の為になる事を吸収するように考えています。教育の中でも「再犯しない自分を理解する」という事での授業になっていますから。
　刑務所で借りた本で、永遠の生命を知る「生と死」という本を読んで感動しました。その本には、「人間の記憶は大脳の前頭葉と側頭葉に記録されている」
と書かれていました。そうしますと、私の犯罪行為を覚えて、大脳の前頭葉と側頭葉にそれが記録されているのですね。記録を消せるのか？・・・
　それから、仏教の教えの業や輪廻あるいは、五次元世界の事が書かれていて、大変興味深い本でした。我々の前世の記憶が物質界の肉体と、霊界に属する零体とから成立し、祖先の因縁も零体の方の記憶に入り、五次元世界に属している。そして五次元世界は、あの世とこの世の一体であり、見えない超微粒子の混同のようなものであるとありました。釈迦は在世、瞑想によって神通力を得て前世を透視したというのです。図式にすると次のようです。

（１）　前世の業　　―――――――→　現世の運命
　　　　祖先の因縁　←・・・・・・・　宗教的行為
（過去及現在）
（２） 死後世界の座←―――――――　現世の行為
輪　廻　　　←・・・・・・・　倫理的行為
（未　来）
　　あの世　　　　　　　　　　　　この世
　　　働き　　　　　　　←・・・・必要な行為

　この図を見た時、二つのことが考えられます。一つは、もしかしたら、自分の現世に現われた運命は前世の業かも知れない。二つ目は、現世の運命は祖先の因縁（見えない・知らない）＝自分の知らない遠い過去の人との因縁による運命なのか？だと私は思うのです。
　ですが、点線に注目すると、これも二つのことが考えられます。一つは宗教的行為で、自分の業と祖先の行為による現世での業を軽くすることで、二つ目は、現世における自己の反省と倫理的行為で自分の死後が天国か地獄かになり、又、来世には何に生まれ変わるかが定まるということが考えられると思います。
なので、反省や倫理的・宗教的行為などで自分の未来を変えられる「チャンス」を得られるかと思います。もし、反省、倫理、宗教など無しに、「やってしまったのだから」と考えたら、これは地獄でしょう。自分の罪に対し反省、倫理、宗教の力を活用し、自己を見つめるのも償いになると考えられましょう。また、そう信じます。
　又、所内での教育を受ける事も、出所後の大石通院もみな自分の為であり、償いかも知れません。一生の継続通院になるかも知れませんが、死後の世界・輪廻は自分で変えるものだろうと思います。
↓②へつづく

Date: 2012/04/23/19:39:29 No.743