収監者との文通:Bさんとの往復書簡

NO IMAGE

<B⇒鈴木>
鈴木達也様
お手紙ありがとうございます。
新しい工場に移り、早くも2ヶ月が経ちました。一からのスタートで不安もありましたが、人間関係もうまく行き、工場にも大分慣れ訓練を頑張っています。

先日、体育祭があり、全工場で2位を得ることができました。 今の工場の人は団結しており、前向きな人が多く、とても良い時間となっています。前の工場とは雰囲気が全く違って、色々な人と接する事で自分の為になっていると感じています。
色々と不安がありましたが、今は訓練でこの工場に来て良かったと思っています。

これからも少しでも前に進めるように努力して行きます。これから暑くなりますのでお体に気をつけて下さい。

平成26年6月4日   B

/////////////////////////////////////////////////////

<鈴木⇒B>

B様
前略
梅雨に入って毎日うっとうしい日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
6月4日付のお手紙9日に届きました。有り難うございます。

お兄様と一緒に働ける日を夢見ながら、溶接科の訓練を始めて2ヶ月が過ぎたわけですね。良い仲間にも恵まれて順調にスタートしたそうで何よりの事と私も嬉しく思います。体育祭で溶接科の工場が2位になったそうでうが、それもやはり日頃の訓練でのチームワークの良さによるものなのでしょうね。
そういう良い環境の中で、最初に感じていた訓練への不安も薄らぎ、それに代わって新たな希望が湧いてきていることと思います。その希望への道を仲間と支え合いながら、一歩一歩と歩み続けて欲しいと思います。

前回の手紙にも書きましたが、溶接の資格を目指す1年(残り10ヶ月)の訓練と、その後の10ヶ月近い再犯防止教育期間は受刑期間中の核心となる大事な期間になると思いますので、今の前向きな気持ちを忘れずに頑張って下さい。

むし暑い梅雨から猛暑の夏へと向かいますので、季節の厳しさに負けないよう体調を整え、お身体をご自愛下さい。

草々

平成26年6月10日

大石クリニック相談員 鈴木達也