収監者との文通 Bさんからの手紙
収監者との文通
Bさんからの手紙
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および当掲示板、
投稿No.555 No.582~581
No.591~590 No,605~606
No.628~629 参照
Bさんからの手紙
鈴木達也様
お返事、遅くなって申し訳ありません。
先日、判決を受けました。しっかり受け止め、償い、反省し、更生しようと強く思っています。
逮捕されて約 年が経ちましたが、今まで考えて来た事、言われた事、やって来た事を忘れず、一日一日しっかり考え、一歩一歩と更生への道へ進み、普通の人間として生きて行ける人間になります。
前回の手紙に書いて頂いたように、刑務所内で通信教育など受けて行こうと思っています。
これから不安な事、辛い事、納得が行かない事があると思いますが、それら全てに目を向け、耳を向け、確実な更生をして行きます。そして被害者の方には、一生をかけて償いの気持ちを持って生きて行きます。
これから刑が始まりますが、よろしくお願いします。
平成23年4月14日 B
↓返書
Date: 2011/04/23/19:42:28 No.641
Re:収監者との文通
Bさんへの返書
B様
前略
ご無沙汰しました。
4月14日付のお手紙、拝読しました。有難うございます。
実刑判決を受けられ、それを正面から真摯に受け止めて、反省と更生の道をお誓いになっておられますが、そのお気持ちを忘れずに一歩一歩、着実に歩まれるよう心から期待しております。
お手紙の中で、受刑中に通信教育も受けたいと書かれていますが、それも更生の1本の太い柱となるでしょう。世の中に貢献できる知識や技術を身につける事が、目に見える償いに繋がり、それが更生の土台となる事でしょう。
それともう一つ念の為ですが、この文通も是非継続して下さい。私も微力ながら依存症治療と更生のお手伝いをさせて頂きたく思います。
以前の手紙でも書きましたが、依存症は本人の本来の人格や性格、意志から独立した「病気」なのですが、その病気の症状として人格、性格が歪められてしまうのも事実です。ですから、真に更生し、人間らしく生きたいと望む限り、依存症治療は不可欠と言わねばなりません。依存症者が主観的に如何に反省し、自分自身にどんなに更生を誓っても結局は同じ過ちを繰り返してしまうケースが多いのは、病気に気づかず、従って専門治療に繋がらないからなんですね。Bさんは今、自分の病気=依存症に気づかれ、こうして当院との文通を始めておられます。それはBさんの更生を保障する上での太い柱と成り行くことでしょう。
大石のアルコール患者さんで、過去3度の刑務所経験をしながら、この15年、酒・刑務所と完全に縁を切り立派に更生されている方が居ります。昔、交通事故で右腕を失い不自由な身体ながら衣食住の日常生活の全てを一人できちんとこなしています。調理、洗濯、掃除・・の全てを自分でやり、又、左手の爪を自分で切るんですよ。掲示板「あおいくまの部屋」を読んだYさんからBさんへの伝言を託されましたのでご紹介します。
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『判決を受けたばかりの今、刑期を長く感じるかも知れませんが、時間は必ず流れ、出所の日が一日ずつ近づいて来ます。死刑囚以外は時間に全てを解決する力があります。更生の努力、希望と夢を捨てない限り、時間の流れの中で必ず道が開けます。年月の流れの中で子供が青年、成人へと成長するように、出所の時のBさんも自分自身に人間らしさを感じていることでしょう。3度の刑務所経験を持つ私自身の過去⇒現在の流れからそれを確信しています。最後になりますが、受刑中くれぐれも反則を犯さず、健康に留意して一日も早い出所を目指して下さい。私も院長・スタッフと共にBさんの一日も早い出所を大石クリニックにてお待ちしています。
それと、刑務所内で通信教育を受けたいとのことですが、受刑中の通信教育の種類は沢山ありますので、何か資格が取って社会復帰できれば良いですね』
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以上、Yさんからの伝言でした。私もYさんの言う通りだと思います。人間は変わる、変われると、私自身の過去からも実感し、確信しています。
最後になりますが、お体には十分気をつけてお過ごし下さい。またのお便りを楽しみにしております。
草々
平成23年4月26日
大石クリニック
相談員 鈴木達也
Date: 2011/04/23/20:08:04 No.642
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