収監者との往復文通 大石CL鈴木⇔Eさん

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<E⇒鈴木>

大石クりニック相談員 鈴木達也様
拝啓
お手紙、そしてお祝いのお言葉ありがとうございました。一度に7通も手紙が届くとは・・・。全ての返信お疲れ様でした。私自身、もっと上を目指して頑張ろうという気持ちになりました。
そして、今回も良いお知らせがあります。先月の中旬に保護会の面接がありましたが、その後受け入れ許可の良い返事を頂く事となりました。場所は東京にある施設にお世話になる事となりました。私の好きな街にも近い距離にあり、私にとっては願ったり叶ったりとなりました。出所後3ヶ月という短い期間ですが、その間に仕事と住居を定めて自立した生活を送る為にその施設でも頑張ろうと思います。借金に関しては施設で弁護士と相談する事となりました。住居はもう少ししてから考えたいと思います。好きな街に通える場所が良いなと考えています。
仮釈で出られるかも知れませんので出所後の話をしておかないといけないかなと考えました。通院する事が可能となりましたので早い内にお伺いしたいと思います。まず、場所ですが、最寄駅は弥生町駅でよろしいでしょうか?駅からどのくらい距離があり何分くらいかかるのでしょうか?又、月に何回くらい通えば良いのでしょうか?保護会の職員の方は月に1回程度と考えているみたいなのですが、クリニック側の治療方針をお知らせ下さい。
仕事は本音を言えば、幼稚園や保育園など、児童福祉施設でアルバイトみたいな形で働けるのであればそちらで働きたいと思っています。しかし「出所後2年間はそういう仕事に就けない」との法律なので難しいかなと考えています。それで趣味でもあるゲーム・アニメの店で働きたいと思っています。その仕事をしながら保育士の資格の勉強をして目標を叶えられるよう努力したいと思います。
今のところの問題は出所まで無事に過ごす事と、出所後保護会で生活している間に住居と仕事を決められるかの三つだと思います。もし考えておいた方が良い問題があれば提案して頂けるとと助かります。のでお願い致します。
3月に入り、日に日に明るい時間が延び寒さも少しずつ緩んで行くと思いますが、季節の変わり目ですので風邪などひかぬようにご注意下さい。私も十分気をつけたいと思います。お手紙お待ちしております。
敬具
3月2日 E

<鈴木⇒E>

E 様
前略
3月に入ってもまだ寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 2日付けのお手紙6日に届きました。前回に引き続き重ねての朗報を嬉しく拝読しました。仮釈の目途がつき、それも東京の保護会を通しての仮釈で大石通院が可能な東京にに住めるとの事で本当に良かったですね。
そこで、大石クリニックの場所ですが、最寄りの下車駅は横浜市営地下鉄の「阪東橋」(ばんどうばし)駅となります。駅より徒歩0分、つまり駅の出口がそのまま大石の玄関先みたいな形になっています。初めての来院となりますので、少し詳しく説明します。
東京方面からJR(東海道線・横須賀線・京浜東北線)で参りますと、横浜駅にて地下鉄乗り換えとなります。JR横浜駅で下車しましたら、一旦駅西口(東京から来て進行右方向)に出て下さい。出口正面のダイヤモンド地下街への階段を下り進行方向左50メートルくらいの所に宝石店がありますので、そこを左折してそのまま道なりにしばらく歩き、突き当たりを左折してすぐの階段を下りると地下鉄の切符売り場、改札口へと出ます。改札を入ったら左右にホーム(一本ホーム)に下りる階段があります。左の階段を降りたら右側に来る電車(当然ながら、右の階段を下りたら左側に来る電車)=戸塚・湘南台方面行きに乗って下さい。横浜を出ますと、「高島町」→「桜木町」→「関内」→「伊勢佐木長者町」→『坂東橋』の順に停車します。電車は全て各駅停車ですので横浜を出たら5つ目が下車駅の「坂東橋」となります。「坂東橋」で下車しましたら、ホームの階段(一ヶ所み)を昇り改札を出て直ぐを左折して階段を昇った先で左折して突き当たりに左右への階段がありますので、右の階段(3A出口)を昇りますと、この案内文の冒頭に書いた大石玄関先となります。地下鉄出口の直ぐ左前方に「わくわくワーク大石」との縦書き看板が目に入りますが、そこは大石クリニックの就業支援施設で施設自体が就業訓練の為の派遣会社となっております。その縦書き看板の所を左折して道路を挟んで反対側三つ目の7階建ての建物が「大石第一ビル」です。その入り口の階段を2階へと昇り左のドアを開けると外来受付となりますので、そこで職員に声をかけて下さい。
少し長くなりましたが、来院の際にこの案内文を持参して、書かれている通りに来れば迷わずに来れると思います。それでも途中で迷ってしまいましたら、TEL代表262-0014・大石クリニックまで電話でお問い合わせ下さい。東京からかける場合の横浜市外局番は045です。なお大石クリニックの初診は全て予約制となっておりますので、ご来院の2週間ぐらい前に上記の電話番号にて初診の予約をお願いします。

仮釈後、満期までの3ヶ月以内で住居、仕事を定められればとのお話しですが、依存症の病状、治療方針との関連も加味して考える必要があると思いますので、なるべく早目に来院されて受診された上で仕事や住居の問題を考えた方が良いかと思います。依存症治療の上での最大の落とし穴は「生活上の焦り」ですので、そこは慎重に構えた方が無難かと思います。
又、大石の性依存症治療外来コースは・・・略・・・となっております。つまり、仕事との両立が可能な夜の時間帯での週1回の治療(診察・ミーテイング参加)となっており、、概ね2年間の通院を回復を軌道に乗せる目途としております。従って、仕事や保育士資格の勉強などと大石通院をセットにした生活を考えた場合、住居は横浜市内かその近郊、東京都内でしたら、JRで品川から横浜寄りか、京浜急行(京急)でやはり品川から横浜寄りが良いかと思います。京急の場合には横浜で各駅停車に乗り換え、3つ目の「黄金町」駅下車で大石まで徒歩6~7分となります。京急・黄金町駅からの道案内が必要でしたらまた手紙に書きますので手紙でその旨お知らせ下さい。

以上、今日は大石への道案内と出所後の依存症治療についてが主要テーマとなり長くなりましたので、他の話題についてはまた次の手紙に譲ることにして今日はこの辺でおひらきにしたいと思います。次のお便りを楽しみに今日はこれにて失礼します。お体をご自愛下さい。

草々

平成26年3月8日
大石クリニック相談員 鈴木達也

 

追伸:
同封の公開文を見て、「オヤ?」と思われたと思いますが、大石クリニックではこれまでのホームページを全面的にリニューアルいたしました。それに伴い、これまでのBBS掲示板「あおいくまの部屋」も名称を「はばたき文通」と改名して、中身もより親しみ易く読み易い形式としました。「はばたき文通」とのネーミングは鳥が大きくはばたいて大空に飛び立つ姿と、依存症に苦しむ方々が治療によって病気を克服して社会復帰に向けて飛び立つ姿をダブらせてイメージしたものです。今日までの「あおいくまの部屋」にも増してのお付き合いをいただければ嬉しく思います。なお、今まで「あおいくまの部屋」で公開した手紙は全て新しい「はばたき文通」に移しかえております。