収監者との文通 YさんからAさんへの手紙
収監者との文通
YさんからAさんへの手紙
A様
前略
こんにちは、29日付のAさん宛の手紙を投函した直後に、BBS掲示板「あおいくまの部屋」でAさんの手紙を読んだという大石の患者さんから、Aさん宛の手紙が寄せられましたのでお送りします。Yさんという患者さんです。Yさんはアルコール依存症の患者さんなのですが、10数年前に3度目の刑務所を出所して以来、大石・AAと繋がる中で、酒とも、刑務所ともきっぱり縁を切り、立派に更生されている患者さんです。 以下にYさんの手紙を原文のままご紹介します。
大石クリニック相談員 鈴木達也
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前略
お手紙拝見しました。健康で務めておられるようで安堵しております。地震の事で御心配、お心遣いを頂いているようですが、横浜の方では大きな被害はありませんので御安心下さい。
文面によりますと、12月2日が満期の様ですので、余すところ残り8ヶ月程ですね。先を思えば長く感じますが、アッと言う間に過ぎてしまいます。残された8ヶ月で社会復帰後の心構えをしっかり築いて下さい。6月にはまた簿記の試験があるようですが、出来ることなら合格して資格を収得して出所できれば良いですね。
又、帰住地の事も心配しておられるようですが、出来る事なら帰住地を決めて一日も早く社会復帰できる事を望んでいます、書面によりますと、保護会が新潟か栃木だそうで、横浜・大石まで遠いという事にご懸念されているようですが、満期出所の場合には横浜にも保護観察所という所があり、そこを訪ねれば住居の世話もしてくれます。とにかく、先の事は深く心配しないで、2度と刑務所には戻らないと堅く決意して下さい。
大石クリニックには、色々な重荷を背負った方々が訪れますが、院長、副院長先生をはじめとしたスタッフ一同、一丸一体となって患者さんの回復、更生に全力で取り組んでおります。その中で、人間全うすれば必ず報われます。院長先生以下スタッフ一同、貴殿の帰りを一日千秋の思いでお待ちしております。
晴れて自由の身となったその時には、わき見せず、寄り道せず、大石クリニックに直行して下さい。もう少しの辛抱、我慢です。くれぐれも事故を起こさないよう、院長先生に笑顔で、只今帰って来ましたと挨拶して下さい。切に切にお願い申し上げます。
残り僅かな期間です。健康には充分留意してお過ごし下さい。
草々
平成23年3月31日 Y
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以上、Yさんからの手紙でした。ギャンブル(バカラ)とアルコールで依存の対象に違いはあっても、同じ依存症、刑務所体験をした仲間の話として共感できる根っこがあると思います。そんなYさんもAさんとお会いできる日を首を長くして待っています。
そんなYさんと一緒に私もAさんの帰還を楽しみにお待ちしています。その日まで、身体に気をつけて、健康で元気な日々をお過ごし下さい。今日は、この辺で失礼します。
草々
平成23年3月31日
大石クリニック相談員 鈴木達也
Date: 2011/03/31/13:21:47 No.637
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